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ウィーン・フィル 来日中

 

昨年に続き、来日が叶って各地で公演中のウィーンフィルハーモニー管弦楽団。

 

公演のチケットは私の小さなお財布では手が出ないのですが、公演の他に、団員によるマスタークラスが開催されます。今年はコンサートマスターのフォルクハルト・シュトイデ氏によるヴァイオリンのマスタークラス。こちら何と1000円で聴講できるのです。これは何としても聴きたい、とサントリーホールへ行ってまいりました。

 

2名の受講生は高校1年生と大学1年生の男子。10代で日本音楽コンクールでの入賞歴のある有望なヴァイオリニスト。ホントに日本のヴァイオリンのレベル高すぎ…

 

シュトイデ氏、受講生に話しかけるだけでなく聴講者にも適宜説明を加えながら、限られた時間内にかなり細かく指示を出されていました。普通マスタークラスは一度通して演奏させてからレッスンというスタイルのため、レッスン時間の3分の1くらいを通しで使ってしまうこともあるのですが、シュトイデ氏は途中で止めてどんどん指示を出していくスタイルでした。

全く弾けない私でも相当難度の高い注文を出されていることは想像できました。

楽器は違えどピアノでの音楽づくりと共通する所がたくさんあり、そのフレーズに適したヴィブラートの選択、弦やポジションの選択によってアーティキュレーションを作っていく過程、プロ奏者がどのように楽器から音楽を引き出しているのか見えて非常に興味深かったです。

 

通訳の方もテンポよくレッスンの流れを止めることなく訳してくださり、いったいこの人は誰?と気になって検索してみたところ、日本人のドイツ語通訳といえばこの方!というプロ中のプロのすごい方だったことが判明。

蔵原順子(くらはらかずこ)さん。国際会議ではドイツの要人の通訳をされるほか、音楽関係の通訳のお仕事も多いようです。

 

ウィーンフィル奏者によるマスタークラス、サントリーホールの主催で来日のたびさまざまな楽器で開催されています。

マスタークラスだけでなく、いつかは公演も聴きに行かねば。