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古典調律でBachを弾く会in逗子

春に始まったJ.S.バッハのインヴェンション全15曲を学び味わう会、その総仕上げは古典調律のひとつヴェルクマイスターで調律されたベヒシュタインを使用してのホームコンサート。ワクワク!

古典調律にも種類があってヴェルクマイスターは5度で合わせるそうですが、お話を聞いて驚いたのは完全に5度にあっている(いわゆる“唸り”がない)と意外にも音楽が止まってしまうという事。そして平均律で合わせる方が難しい、という事も。へー!

聴いてみて調性が変わると響きもガラッと変わるし、弦楽器や声楽の音程の取り方に近いように感じられ、そのためか音楽が心地よく身体に入ってくる。いつまでも聴いていられる…
ハーモニー、すなわち「調和」ってこういう事なの??何なのだこれは!

ピアノの持ち主でありヴェルクマイスターに調律されたご本人が演奏されると、より一層「このカデンツァ美しい!」「このハーモニーの移り変わり素敵だな!」と思いながら演奏しているのが伝わってきて、こんな素敵な音楽との付き合い方ができるなんて羨ましいなぁ、と心から思ったのでした。

5人で15曲のインヴェンションを弾き終え、ほかにベートーヴェンやらドビュッシーやら弾いてみると(聴いてみると)また楽器の印象が変わる。


                  ↑アルぺジオで上がりきった後、半音で下りていく瞬間の儚さに驚いたり
                  ↑アルぺジオで上がりきった後、半音で下りていく瞬間の儚さに驚いたり
↑いつもならレガートにメチャ神経を使うここも自然に導いてくれたり…
↑いつもならレガートにメチャ神経を使うここも自然に導いてくれたり…

こんな響きを想定していたんだなぁ、とピアノに教えられる。

今の自分の力では出来ない事も山ほどあったけれど…
はぁ〜 もう一度弾いてみたい…早くもヴェルクマイスター・ロス。

続く初見大会ではシューベルトのロンドを弾かせていただき。先生の素晴らしい導きを時々台無しにしつつ💦とても幸せな時間だった。ロンドの楽譜を買って、いつかお手合わせ願うことにしよう!